読者さまから、せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を処分するに当たり、商品廃棄の会計処理の方法について質問を頂きました。

 

以下、読者さまと私とのやり取りになります。間に税理士さんの回答も入ります。

 

(読者さま)
はじめまして。

突然のメールを失礼致します。

大変参考になる記事が多く感嘆しております。

とくに確定申告関係を厳格にされているようでしたので、どのように処理されているかお教えいただければと思い、ぶしつけながらメールを致しました。

私は全ての商品をAmazonのFBAで販売しております。

Amazonからいつものように長期在庫保管手数料の案内がきました。

FBAへ納品している点数は2000点を超えておりまして、在庫の保管量制限が私の場合およそ2400点ですので、せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を廃棄し、保管量を下げる事を目論んでおります。

 

せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫は既に安値で販売しているのですが、それでも売れない分、おそらく100点ほどになるかと思いますが、Amazonから返送せずに、所有権の放棄という形で在庫の廃棄を考えています。

100点の商品が仮に一つ500円仕入れだった場合、総額5万円の仕入れ代金が損失となります。

そこで質問なのですが、masaさんはこのような場合、損失となる5万円をどのように会計処理しておられますでしょうか?

お手数ですがお返事いただければ幸いです。

突然のメール、失礼致しました。

 

商品廃棄について、私は何も考えていませんでした。

鋭い質問です。

せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫の処分における商品廃棄損について、今回考察しました。

 

私の顧問税理士に問い合わせた

せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を処分する際の会計処理方法を、自分なりに調べてみましたが、100%の回答をするために、私の顧問の税理士さんに問い合わせました。

 

(税理士さんへ質問)
いつもお世話になっております。

masaです。

7月に仕入れに恵まれまして、今年度中に売り上げが400万円を超えそうです。

ですので今年度の確定申告も、お世話になれそうです。

 

さて、今回は、商品廃棄について、お聞きしたいことがあります。

昨年以前に仕入れたせどりの不良在庫の処分を検討しています。

 

この場合、総勘定元帳のどの勘定科目に何という仕訳で記帳するのでしょうか?

自分なりにネットで調べてみたところ、個人事業主の場合は、期末商品棚卸高を計算する際に、商品の在庫数を数えるときに廃棄した商品を除く、というやり方らしいです。

この内容が正しいなら、私の場合、期末に、Amazon倉庫に預けている商品の在庫数を数えて期末商品棚卸として計上する感じになります。

 

つまり、せどりの不良在庫を処分した場合は、特に何もしないで良いということでOKということになります。

このやり方が正しいのかどうか分かりません。

昨年以前に仕入れした、せどりの不良在庫を処分した場合の会計処理のやり方を教えて頂けますか?

masa

 

併せて、SZさんに税理士さんに問い合わせた旨のメールをしました。

 

(私の回答)
SZさま

サイト管理人のmasaです。

この度はお問い合わせありがとうございました。

今回のせどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を処分する際の会計処理方法の質問への回答ですが、専門家の意見が必要と判断しました。

現在、私がお世話になっている税理士さんの回答を待っている状況です。

ですので、SZさまへの回答を今しばらくお待ちくださいませ。

masa

税理士の回答を待っている間に自分なりに考えた

しかし、数日経過しても税理士さんからメールが来ませんでした。

この時お盆でしたので、お盆休みに入ったのでしょう。

SZさんにその旨をメールで伝えました。

併せて、自分なりに調べた結果をお伝えしました。

 

(私の回答)

SZさま

サイト管理人のmasaです。

 

残念ながら、税理士さんはお盆休みに入られてしまいました。

私は税の専門家では無いため、完璧な回答は出来ません。

しかし、せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を処分する際の会計処理方法について、自分なりに調べた回答をお伝えします。

 

せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫の処分ですが、廃棄に関して特別な会計処理はしないようです。

個人事業主の場合は。

参考記事)個人事業者の不良品の廃棄

 

代わりに、期末商品棚卸高の方に、廃棄した商品の評価額が自動的に反映されているみたいです。

 

SZさんの例を使わせて頂くと、Amazonフルフィルメントセンターにある在庫全てが仕入れ単価500円であった場合、今期に廃棄した商品点数が100点なら、期末商品棚卸高は、廃棄しなかった場合と比較して50,000円少なくなりますね。

 

なお、収支内訳書を見て頂くと分かるかと思いますが、期末商品棚卸高が少ない方が「所得金額」が少なくなり、納税額も少なく済みます(後で数字を交えて詳しく説明します)。

ですから、せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫が、今後も売れる見込みが無く、売れても二束三文の金額しか入金されないような商品でしたら、税金対策として積極的に廃棄した方が良いでしょう。

 

以上私なりの回答です。

 

ちなみに、SZさんからこの質問を頂くまで、せどりで発生したAmazon FBAの不良在庫を処分する際の会計処理方法については、全く着目していませんでした。

貴重な質問ありがとうございました。

自分の視野を広げるためには、やはり読者さまからの質問は、大変貴重だと改めて思いました。

税理士さんから回答が来ましたら、改めてそのメール内容をお知らせします。

正式な回答の方は今しばらくお待ち下さいませ。

 

masa

税理士の回答

SZさんにメールした後、税理士さんから回答を頂きました。

以下、回答内容です。

 

(税理士さん)
少額であれば廃棄した商品を期末在庫として計上しないことにより仕入原価として表示するその方法でも結構です。

多額な場合は商品廃棄損という独立した科目を使用するのもありです。

出納帳netの基本設定にはないかもですが。

参考としては

不良在庫の廃棄損:税務調査のポイント

あたりを読んでみてください。

 

せどりの不良在庫を処分すると税金が安くなる理由

次に、「せどりで発生した不良在庫を処分すると、税金が少なく済む」という部分について、もう少し詳しく説明します。

 

まず、国税庁が公開している「収支内訳書」を開いて下さい。

収支内訳書(一般用)【平成25年分以降用】

 

収支内訳書に書かれている番号の内、①~⑩が売上、⑪~⑱が経費になります。

売上-経費=粗利です。

税金は、この粗利に対して課されます。

なので、売上が少ないほうが粗利も少なくなり、納税額も少なくなります

 

さて、収支内訳書の①~⑩の売上項目を見ていきましょう。

 

①売上(収入)金額が、1,000,000円だったとします。

②家事消費と③その他収入が無いとして、

④計(①+②+③)は、1,000,000円になりますね。

⑤期首商品(製品)棚卸高が、150,000円だったとします。

⑥仕入金額(製品製造原価)が、50,000円だったとします。

⑦小計(⑤+⑥)は、200,000円になりますね。

 

さて問題の「⑧期末商品(製品)棚卸高」についてです。

せどりで発生した不良在庫を一切処分せず、期末(12月)に在庫数が50個(仕入れ単価500円)あったとします。

期末商品(製品)棚卸高は「仕入れ単価×在庫数」で計算出来ますので、

⑧期末商品(製品)棚卸高は、25,000円になりますね。

⑨差引原価(⑦-⑧)は、175,000円になります。

⑩差引金額(④-⑨)は、825,000円になります。

⑱経費計が、150,000円とします。

⑲専従者控除前の所得金額(⑩-⑱)は、675,500円になります。

⑳専従者控除は、0円とします。

㉑所得金額(⑲-⑳)は、675,000円になります。

この675,000円は「粗利」であり、この675,000円に対して税金が課されます。

 

次に、せどりで発生した不良在庫を30個処分した場合について考えます。

 

先ほどと同様に、収支内訳書の①~⑩の売上項目を見ていきましょう。

①売上(収入)金額が、1,000,000円だったとします。

②家事消費と③その他収入が無いとして、

④計(①+②+③)は、1,000,000円になりますね。

⑤期首商品(製品)棚卸高が、150,000円だったとします。

⑥仕入金額(製品製造原価)が、50,000円だったとします。

⑦小計(⑤+⑥)は、200,000円になりますね。

 

「⑧期末商品(製品)棚卸高」についてです。

在庫数が50個あり、仕入れ単価500円だとします。

この在庫のうち、せどりで発生した不良在庫のうちの30個を処分したとします。

すると、在庫数は20個(仕入れ単価500円)になりますね。

期末商品(製品)棚卸高は「仕入れ単価×在庫数」で計算出来ますので、

⑧期末商品(製品)棚卸高は、10,000円になりますね。

⑨差引原価(⑦-⑧)は、190,000円になります。

⑩差引金額(④-⑨)は、810,000円になります。

⑱経費計が、150,000円とします。

⑲専従者控除前の所得金額(⑩-⑱)は、660,000円になります。

⑳専従者控除は、0円とします。

㉑所得金額(⑲-⑳)は、660,000円になります。

この660,000円は「粗利」であり、この660,000円に対して、税金が課されます。

 

せどりで発生した不良在庫を処分しなかった場合の粗利は、675,500円になります。

せどりで発生した不良在庫を30個処分した場合の粗利は、660,000円になります。

せどりで発生した不良在庫を処分した方が粗利が少なくなり、それに付随して納税額も少なくなります。

「せどりで発生した不良在庫を処分すると、税金が少なく済む」ということが分かりますね。

 

もちろん、せどりで発生した不良在庫が売れると、そこそこのAmazon入金額になるのであれば、ロングテール商品として置いておくのもありでしょう。

しかし、せどりで発生した不良在庫が売れても、Amazon入金額が10円程度にしかならず、かつ今後も売れる見込みが無いのであるなら、思い切って在庫処分した方がよいでしょう。

 

Amazon FBAで出品されている方の場合は、せどりで発生した不良在庫を処分するということは、Amazonフルフィルメントセンターに預けている商品を、自宅に返送するということになります。

自宅に返送された商品ですがCD・DVDでしたら、買取業者に委託してまとめて買い取って貰えます。

二束三文のクズ値にしかなりませんが。

 

せどりで発生した不良在庫を処分すると税金が安くなる、ということは覚えておいて下さいね。

弥生シリーズを使うか税理士を雇うかの基準

年間総売上が1,000万円以下の方は弥生シリーズを、年間総売上が1,000万円以上ある方は税理士を雇いましょう。

私の顧問税理士曰く、年間総売上が1,000万円を超えている方は、税務調査の対象になりやすいそうです。

理由は、売上が大きいとそれだけお金を持っていることになり、追徴してさらに金を搾り取れるからだそうです。

みなさんも経費の按分割合や接待交際費など、色々グレーな部分があるかと思います。

こういう部分を突かれて追徴されないよう、税理士を雇ったほうが良いでしょう。

年間総売上1,000万円以下→弥生シリーズ

年間総売上1,000万円以下の方は税務調査に入られる確率はかなり低いはずなので、自分で確定申告を済ませて大丈夫かと思います。

私がオススメするのは、「弥生シリーズ」です。

弥生シリーズがあれば、帳簿の作成~確定申告書の作成まで、税の知識が全くない方でも簡単にかつ完璧に出来ます!

私は顧問税理士に「JDL出納帳.net」を使うように言われていますが、弥生シリーズの方が明らかに使い勝手が良いです。

弥生シリーズには、法人対応の弥生会計オンラインと、青色申告オンラインと、白色申告オンラインの三種類あります。

まずは、法人対応の「弥生会計オンライン」を紹介します。

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ベーシックプランに加入すると、専門員の相談サービスが付き、確定申告のやり方だけでなく、「これをやったら税務署に突っ込まれる!」というポイントまでも伝授してもらえます。

 

次に、青色申告対応の「やよいの青色申告オンライン」を紹介します。

 

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次に、白色申告対応の「やよいの白色申告オンライン」を紹介します。

 

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さらに、ベーシックプランに加入すれば、毎月たった720円支払うだけで専門員の相談サービスが付き、や弥生会計オンラインと同じサービスを受けられます。

 

先程私は、年間総売上が1,000万円以下の場合は、税務調査に入られる確率はかなり低いと言いました。

しかし、申告漏れがあったり、経費で「黒」の部分があったりする方は、この限りではありません。

法人・青色申告・白色申告問わずです。

なので、漏れなく確実に確定申告を済ませるためにも、ベーシックプランには加入することをオススメします。

年間総売上1,000万円以上→税理士に依頼を

当期の年間総売上が1,000万円以上の見込みの方や、この状態が続いている方は、税理士を雇いましょう。

税理士を雇うと、税務調査が入ったら、税理士が間に入って一緒に戦ってくれます。

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年間総売上が1,000万円以上ある方は、税務調査に入られる確率が高くなるので、防御のために税理士を雇いましょう。

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その結果、税務署上がりの無能な税理士に当たってしまい、散々な目に遭いました。

税理士紹介エージェントを使えば、無能な税理士に当たることはまず無いはずなので、税理士を雇う場合はこちらを使いましょう。

そして、来るべき税務調査に備えてください。

以上です。