せどりの確定申告で、Amazonに出品した商品が不良品扱いとして返品され、商品が売り物にならなくなった場合を考えます。

 

Amazonの購入者から不良品扱いとして商品が返品され、返金処理を行いました。

このAmazonで売れて不良品扱いで返品された商品は、商品は開封されており、このままだと売り物にならないため、廃棄したとします。

 

状況を整理しますと、以下の二つの損失が発生しています。

①Amazonの購入者に返金を行った

②せどりで仕入れた商品を1つロスした

 

この場合の会計処理のやり方を紹介します。

 

帳簿に返金額と商品を廃棄したことを記帳

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品について、帳簿には、以下のように記載します。

①返金額を帳簿に記帳する

まず、私のAmazonセラーセントラルの画面にある、以下の決済期間に発生したお金を示します。

決済期間 商品代金合計 Amazon手数料合計 その他合計 振り込み額合計
2014/08/12 ~ 2014/08/26 6,510,530円 -1,850,472円 147,109円 4,807,167円

 

これらのお金を帳簿に記載する時、以下の勘定科目に振り分けて記載します。

 

■売上高

「商品代金合計」の金額と「その他合計」の金額を、それぞれ記載します。

商品代金合計 6,510,530円
その他合計  147,109円

 

 

■支払手数料

「Amazon手数料合計」の金額を記載します。

Amazon手数料合計 -1,850,472円

 

 

では、Amazonに出品して不良品扱いで返金した場合の会計処理方法は?

特にすることはありません。

 

Amazonに出品して不良品扱いで返金した場合、その決済期間に発生した「商品代金合計」、「Amazon手数料合計」、「その他合計」が減るからです。

サンプルとして、こちらのAmazonペイメントの過去の決済情報と、その内訳を示します。

決済期間 商品代金合計 プロモーション割引額合計 Amazon手数料合計 その他合計 振り込み額合計
2017/01/10 – 2017/01/24 108,840円 -2,615円 34,012円 4,744円 76,957円

 

 

例えば、この期間の商品代金合計は、返金前は121,276円です。

しかし、Amazonに出品して不良品扱いで返金した、商品代金合計が12,436円あります。

この返金額を差し引くと、108,840円になります。

先ほど示しました、Amazonペイメントの過去の決済情報一覧にある商品代金合計の金額と一致しますね。

 

せどりの確定申告では、Amazonペイメントの過去の決済情報の金額を帳簿に書き写します。

Amazonに出品して不良品扱いで返金した金額は、Amazonペイメントの過去の決済情報に反映されています。

せどりの確定申告でAmazonの売上を計上する場合、Amazonペイメントの過去の決済情報を機械的に帳簿に書き写せば、Amazonに出品して不良品扱いで返金した金額も自動的に加味したことになります。

ゆえに、Amazonに出品して不良品扱いで返金した場合を意識する必要は無いのです。

 

 

繰り返しますが、帳簿に記帳するのは、あくまでもAmazonペイメントの過去の決済情報に表示されているお金です。

②商品を廃棄したことを記帳

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を、一つ廃棄したという扱いをすることを考えます。

抑えて頂きたいポイントは、個人事業主の場合は商品廃棄に関して特別な会計処理はしません。

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合は、帳簿の「期末棚卸高」の項目に自動的に反映されるからです。

 

「期末棚卸高」の計算式は、以下のとおりです。

期末棚卸高=商品の平均単価 × 在庫数(私はこの式で計算)

 

または

期末棚卸高=商品Aの単価 × 在庫数 + 商品Bの単価 × 在庫数 + 商品Cの単価 × 在庫数・・・

 

いずれの計算式においても、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合、「期末棚卸高」の金額は自動的に少なくなります。

基本は。

商品廃棄損を計上してもしなくても同じ

「期末棚卸高」の金額が少なくなるということは、当期純利益の金額が少なくなるということです。

よって、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合、期末商品棚卸高の金額がその分減り、当期純利益の金額もその分減るので、商品廃棄損の会計処理は不要です。

 

しかし、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品の仕入れ価格が高額な場合は、商品廃棄損という独立した科目を使用するのもありだと、私の顧問税理士さんが仰っていました。

 

ですが、商品廃棄損の勘定科目を使用しても、納税額は特別安くなりません。

 

納税対象となる利益の計算式をザックリと示します。

■商品廃棄損を含めない利益

利益=売上-仕入額-経費

ですが、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品に対して、商品廃棄損を計上する場合、以下の計算式になります。

■商品廃棄損を含めた利益

利益=売上-仕入額-経費 + 経費(商品廃棄損)

何故上記の式になるのか?

商品廃棄損を計上する場合、仕入れた商品の価額から、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品の仕入れ金額を差し引くという考え方をするからです。

 

具体的に数字で考えてみましょうか。

 

例えば、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品の仕入れ価格が10万円だとします。

この商品を「商品廃棄損」で計上した場合、「経費(商品廃棄損)」は10万円になります。

売上は20万円であったと仮定します。

商品仕入れにかかった経費は0円であったと仮定します。

 

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品一つに対しての利益を計算してみましょう。

■商品廃棄損を含めない利益

利益 = 売上-仕入額-経費
利益 = 0円 – 0円 – 0円 = 0円

 

■商品廃棄損を含めた利益

利益 = 売上 – 仕入額 – 経費 + 経費(商品廃棄損)
利益 = 0円 – 10万円 – 0円 + 10万円 = 0円

上記の計算結果を見れば明らかなのですが、商品廃棄損を経費計上してもしなくても、結果は同じです。

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合、そもそもこの商品から利益が生まれなかったということになります。

 

よって、商品廃棄損を経費計上しても利益額が変わらないので、納税額は変わりません。

 

Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を前期に仕入れて、まだ売れていない場合、その商品の価額は期首棚卸高に含まれます。

期首棚卸高が大きいほど当期純利益が少なくなりますが、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄しても、期末棚卸高は減っても期首棚卸高は減りません。

 

この期首棚卸高は、前年度の確定申告にて、その商品の価額を期末棚卸高に含めて所得金額を算定して納税済みです。

ですので、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を「商品廃棄損」で計上した場合、今年度納税額は減りますが、減った分の納税額は前年度のに納付済みなので、結局納税額はプラマイゼロというわけです。

商品廃棄損を計上するなら証拠が必要

また、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を商品廃棄損として計上する場合、廃棄をした理由と事業年度内に廃棄したことの証明が必要になってきます。

詳しくは、松尾会計事務所さまHPの記事『不良在庫の廃棄損:税務調査のポイント』を御覧ください。

商品廃棄損は、税務調査の際に重要なポイントとなるそうです。

 

私はAmazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合は、帳簿に商品廃棄損という独立した科目を使用せず、ただ単に期末棚卸高に反映させているだけです。

だから、廃棄をした理由と事業年度内に廃棄したことの証明のために、どんな証拠を用意しなくてはならないのかについては、ハッキリと言及できません。

 

一応、私なりの考えをお見せします。

廃棄をしたことを証明

商品を紛失した場合を考えます。

購入者から商品が届かないとクレームが入ったが、運送会社に問い合わせたら商品はお届け済みであった、というシチュエーションで考えます。

この状況を税務署に証明するためには、その商品を仕入れた際の領収書、商品を発送する前の写真、Amazonの購入者からのメール、追跡番号、運送会社の証言、が必要でしょうか。

商品を発送する前の写真を用意するのは難しいでしょうね。

事業年度内に廃棄したことの証明

運送会社から、商品が送り戻されなかったという証拠が必要でしょうか。

この証拠をどうやって用意するのか、私は分かりません。

おそらく商品代金を購入者に返金するだけでは、証明にならないでしょうね。

 

このように、商品廃棄損を計上するのは容易ではありません。

個人事業主の場合、商品を廃棄して発生した損失額が期首棚卸高の価額から自動的に差し引かれますので、あえて商品廃棄損を計上する必要は無いのではないでしょうか?

まとめ

話をまとめますと、Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した会計処理方法として、二通りのやり方があります。

・売上高に反映させる

→商品廃棄に関しては、何もしなくて良い。Amazonに出品して不良品扱いで返金した商品を廃棄した場合は、Amazonペイメントの過去の決済情報に自動的に反映されるので、それを帳簿に書き写せばよいだけだから。

・期末棚卸高に反映させる

→ロスした商品の価額が自動的に反映されるので、特別何かをするわけでは無い。

・商品廃棄損という独立した科目を使用する

→帳簿に記載は出来るが、納税額は変わらない。そして、商品廃棄損を計上する場合、証拠が必要になる。この証拠を用意するのは容易なことではない。だから、期末棚卸高に反映させて会計処理を行うのが無難。

 

弥生シリーズを使うか税理士を雇うかの基準

年間総売上が1,000万円以下の方は弥生シリーズを、年間総売上が1,000万円以上ある方は税理士を雇いましょう。

私の顧問税理士曰く、年間総売上が1,000万円を超えている方は、税務調査の対象になりやすいそうです。

理由は、売上が大きいとそれだけお金を持っていることになり、追徴してさらに金を搾り取れるからだそうです。

みなさんも経費の按分割合や接待交際費など、色々グレーな部分があるかと思います。

こういう部分を突かれて追徴されないよう、税理士を雇ったほうが良いでしょう。

年間総売上1,000万円以下→弥生シリーズ

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先程私は、年間総売上が1,000万円以下の場合は、税務調査に入られる確率はかなり低いと言いました。

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